【企業情報】琉球銀行の不祥事件 組織全体を見直す必要がある!
2021年12月28日、琉球銀行の元支店長による不祥事件が発覚した。なんと、15年の長期に亘り、2億1千万円もの金額に不正を行っていたとは驚きだ。
記者説明会では、「銀行の外で現金や小切手を預かっていたために、内部のチェック機能が働かなかった」と釈明しているが、現金ならともかく、小切手は必ず支店内部で処理が行われるので、誰も知らなかったとは疑問符がつく。
金額についても一人の人間がパチンコや遊行費で使い切れる金額ではない。この事件の真相究明が求められる。
私は、マスコミによる一連の報道で、沖縄タイムスの川野記者による記事が一番マトを射ていると考える。
記事は、『元支店長が不正を始めた年と同じ2006年には、元行員による1億2千万円の着服事件が発覚。10年にも別の行員による1億4800万円の着服が明らかになっている。「管理体制の充実・強化」を掲げてきたにもかかわらず、15年間不正を見抜くことができなかった。』と指摘した点である。
記事で指摘した過去の2件の不祥事件と、今回発覚した不祥事件を並べてみたらこうなる。(A事件の不正が始まった時期は確認出来なかった)
Aの事件、B事件そして今回の事件は、それぞれ時期が重なり、同時進行で不正が行われていたことになる。特に、B事件の時は金融庁から「業務改善命令」を受け、徹底した再発防止策を講じたとしていた。
今回の記者説明会に、役員クラスが参加しなかったのは、その衝撃の大きさの裏返しにあったものと想像に難くない。
当然、不正を行う人間が一番悪いが、組織として何が問題だったかを見直す必要があることは言うまでもない。
出典:沖縄タイムス
[記者解説]2006年と2010年には別の着服事件も発覚 管理体制の甘さ浮き彫り | 沖縄タイムス+プラス プレミアム | 沖縄タイムス+プラス
出典:日本経済新聞(B事件)